起業した当初、コンサルの方や税理士先生、業界の先輩に言われていたことがあります。
「一人でやるなら業界か職種どちらかに尖った方がいい。それも自分が思っているよりもっともっと狭い範囲で」
「USP(Unique Selling Proposition)があったほうがいいですよ」
「一言で自分を表せる言葉を持った方がいいですよ」
言い方は違うのですが、内容はほぼ同じ。各業界で活躍されている方々の言葉でしたので、真理なのだろうと感じました。
だが、現実はどうか?結構これ難しいんです。
起業に至るまでの僕のキャリアは、浅く広く色々やってきた感じ。特定の業界について知見を深めてきたわけでもない。ただ、人材紹介をやってきてそれが好きで生業にしたいだけ。
なのでUSPをゼロから作っていくしかないわけです。
起業したのは2014年11月ですが、最初の4年間は業界や職種にあまりこだわらず進めていました。メーカーや商社もありましたし、金融、不動産、建築なども。
ただ、やっていくうちに気づきました。集中する業界も職種も定めないままだと知識やノウハウが蓄積しづらいということ。あと多様な求職ニーズに応え続けようとすると際限なく開拓をしていく必要があり、一人ではどう考えても無理があるという現実に。
これではだめだと5年目にして、力を入れる業界の方向性を定めていくことにしました。
方向性の決定にはブルーオーシャンを狙うとかいろんな考え方がありますが、シンプルに成功事例が多めだった業界、自分としても知識習得が楽しいと思える業界に狙いを定めました。
それがIT業界。特にSaaSに絞りました。
コロナ時期は少々停滞しましたが、法人向け営業は順調。登録型の人材紹介の営業は比較的アカウント開拓がしやすいのですが、それでも個人経営の僕が上場企業とも取引させていただいているのは、お客様がお客様を紹介くださったり、人事関連の知人友人が繋いでくれたから(ありがとうございます。足を向けて寝られない方がかなりおります)。
ただ、結果は別。これがなかなか難しい。4年かけてトライアンドエラーしてようやく形になってきたかなという感じです。思い切ってえいやぁ!とできないタイプなので結構時間かかりましたね。
今、実績の90%以上がBtoBのSaaSベンダー。
ポジションはインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、ビジネスポジションが中心(コーポレートやマーケ、CEなども実績がありますが、成果の連続性という点で考えると得意=ビジネスポジションかなと思います)。
最近はOPSやイネーブルメント、エンタプライズ、パートナーセールス、マネージメント層など難易度の高いポジションもちらほら実績が出ていきています。
この間、問い合わせくださったお客様に強みを聞かれて「BtoB SaaSのビジネスサイドポジションが得意です」という言葉が自然にでてきたので少し自信がついてきたのかもしれませんね。
とはいえこれからです。
正直いって「BtoB SaaSのビジネスサイドポジション」に特別感はないと思います。今採用市場でもかなり熱い領域ですし、どのエージェントさんでも力を入れているからです。
その中でもここだけは青山しかできない、、、まではいかないまでもこの領域なら青山さんに相談しておけば?的な存在になりたいですね。
極める前に寿命が来そうな気もしますが、、頑張ります。
カノープス株式会社 青山cano-pus.com