沢山受けたい、沢山見たい

これまで、相談者様には転職の時は何をしたいのかをはっきりさせて、絞っていきましょうということを伝えてきましたが、最近、ユーザアンケートをする中でこんな回答もチラチラ見えました。

「もう少し求人の量が欲しかった」

「もう少し見たかった」

そうなのかぁ、、意見の一部ではありましたが、真摯に受け止めたいと思います。

世の中には、多すぎるくらい求人情報が流れていますが、本当に知りたい内容って表面的にはわからないわけで、活動で得るものは多いと思います。ご本人様の能力と求められるスキルがマッチしていて、志望企業のミッションやビジョン、プロダクトやサービスに惚れ込んでも、面接官や経営者と波長が合わず、残念な結果になることもあります。

逆もあって、最初は第三志望くらいだったのに、人事と経営者に惚れたり、経営者のほんの一言で口説き落とされる場合もあります。

転職活動ってそんなドラマチックなことが起こりえるのは知っています。となると片手で足りる量くらいしか提示していない僕のやり方だと、不満が残るのは当然の話です。

これに対しての僕側の事情を話すと、「言い分」と「言い訳」両方があります。

言い分:現実性を加味してセレクトしている(つもり)

どう考えても落選する求人を提示することに意味を感じません。変に期待をさせて無理な推薦をして、応募者、企業様、僕、三者が工数と無闇に増やし、失望感を重ねることで良い結果になったことは今までありません。そうなると自然と提示数は減ります。あと、ミスマッチ推薦を重ねすぎて呆れられた挙句、取引が止まった経験もありますのでそれは避けたい気持ちもあります(なんだか保身ぽいな)。

言い訳:単純にニーズに応えられる取引数がないだけ

僕は相談者様を年齢である程度セグメントしていますが、業界カットなどはしていません。よって100人来たら100通りのニーズがあります。対して取引アカウントはそれほど多くありません。一人一人にオーダーメイドで対応していきたい気持ちは強いですが、限界があります。あと、一人で本当に真剣に入り込める企業様って30社が限界ではないかなと思います。いや、半分の15社でもかなり厳しい。当然僕もアカウントだけでいけば100社は超えていますが、成果をお返しできていない企業様が圧倒的に多いです。それだけマッチングって難しい。あと、単純に取引がなかなか出来ないというのもあります(営業不足に対する完全な言い訳)。

で、どうすんの?

残念ながら僕は大手エージェントさんのような巨大なアカウント数や人材データベースは持ち合わせておりません。なので、数を提示するというのは今は無理です。すごく多い人でも10社くらいの提示が限界(ここまで出すのは珍しいです)。これに対応するには大きく三つの道があると思います。

1.大きなネットワークを作る

質を求めつつも、量を究極まで増やす。こんな人いますよと声かけたら10ー20社手を挙げてくれるような巨大な企業さんネットワークを作る。対応できる体制(社員)も作っていく

2. インダストリーカットする

この業界しかやらないと宣言して振り切る。いわゆるブティック型エージェントになる

3.このまま

このまま、自分のできる限りを続けていく

1.は、多くの人材会社さんが目指しているところですね。こりゃすぐは無理だ。でも努力目標として常に意識はすべきところ。

2.はありですね。僕の最近の成約企業様はIT、WEB、HRでほぼほぼ占められていますので、ざっくりこの3業界でも良いのですが、今とにかく人の募集が多い領域でもあるので、あまり特徴になってないかもしれません。振り切るならもっと絞ったほうが良い気がします。先日、業界の先輩にも「青山さんは会うたびにインダストリーカットしなきゃって言ってるけど、いつまでたってもやらないよね?なんで?」と言われてドキっとしました。はい。勇気がないだけです。

3.いまのまま良い人でいる感じがしますが、なんかかなり心もとないですね。怖い。

うーむ。ユーザーニーズと戦略をミックスするのはなかなかむずかしいものです。。

カノープス株式会社 青山

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