お金の価値

お金を払う側とサービスを提供する側の意識の差というのは、あちこちであると思うのですが、すんごく難しい問題で、結局は双方の捉え方にあるのだと思います。

僕の求人広告営業で獲得第1号のお客様はコーヒーショップでしたが、1人も採用できませんでした。

「うちのような飲食店にとっての6万てわかるかい?わからないだろうけど、覚えとくといいよ。君が最初に飲んだコーヒー300杯分。広告って水物っていうけどさ。まさにだよね…はは」

こう言われました。そして、この一回目の受注で広告とは何なのかを強烈に体に刻み込んだわけですが、一方でこんな捉え方もあります。

僕=広告側の認識ではこのケース、通常1週間6万円の掲載料の広告を4週間で価格据え置きという大いな値引きしています(75%OFFできてしまうのもどうかと思いますが)。かなり乱暴な考え方ですし、僕はそうは思いませんが、「24万を6万にまで落としてやってるのに、なんでこんなに怒られるんだよ」という考え方もできるわけです。

お客様のお金の価値

6万円=コーヒー300杯分の価値

つまり300杯分のコーヒー売上の損失。1日に300杯売り上げる店だとすると1日営業停止にされた感覚。

広告側のお金の価値

6万円=定価から18万の損失

サーバコストや制作オペレーション、営業マンの拘束時間や行動にかかるお金を考えると、通常の1/4のオペレーションコストで動かないといけないのに、効果が無くて怒られたり、怒鳴られたりすると割に合わない感覚。

これってお互いのお金の価値、捉え方に大きな差があるわけです。どちらも言い分があります。相手のリテラシーが低いだけだとばっさり切ってもいいですが、絶対に無視してはいけない、すごく大事な感覚だと思いますし、お互いに話し合うべきだと思います。

人材紹介は基本的に、成果に対する報酬ですので先に怒られることはないですが、お客様も相当真剣に人を採用したいわけですし、最近はどれだけ採用活動にコミットしてくれるかどうかを見ている気がします。僕らがいただく、決定者の年収30%の報酬はワンショットの売上額としては相当高いです。

ただ、決まるまでのプロセスには1円も発生しない、むしろ活動するだけ赤字になるリスクを補填するだけでも、僕はこの価格設定は間違っていないと思います。が、お客様に気持ち良くお支払いいただけるように頑張りたいと思います。

最近、サービス提供価値と金額で色々と思うことがありましたので、こんなことを書きました。

カノープス株式会社 青山

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この記事を書いた人

青山 俊彦のアバター 青山 俊彦 カノープス株式会社 代表取締役

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

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