稀な人になるには?フィンスイミング日本代表から教わったモチベーションの作り方と諦める力

最近、経営について悩み出している青山です。そんな僕を見ていて心配してくれたのか、先日コムさんこと小室吉隆さんのすすめで彼主催の社会人向け勉強会knowledgecommonsに参加してきました。久しぶりの参加になりましたが、経営やキャリアで悩む方にとって非常に学びのある良い時間でしたので、気づいたことをシェアしたいと思います。

登壇したのは、フィンスイミング日本正代表の柿添武文さん。出版社に勤めながら通算4期のフィンスイミング日本代表に選ばれる、ある意味パラレルキャリアを持った方です。

フィンスミングといえば、オードリーの春日さんがすぐに思い出されますが、彼は厳密にはマスターズ日本代表で正代表ではないのだそうです。とはいえ、競技の社会認知にはものすごい貢献をされていますし、練習もものすごい真面目な方ですので、フィンスイミング会ではとても好意的に応援しているのだそうな。

フィンスイミングとは?という部分やアマチュアスポーツ選手の苦労、スポーツ選手になるためのフィジカル的な要素などの学びについては多かったものの、一番響いたのは、アスリートの「メンタリティと物事の選択の仕方」の部分です。特に僕の中で熱く心の中に残った言葉を抜粋します。

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すべての現実を知った上で自分の身体能力と照らし合わせてどこで勝負をするか決める

「プロスポーツ選手になりたい」小学校の卒業文集に書いたことがある人は多いと思います。僕の世代だとプロ野球、少し後からJリーガー、、今はどうなんだろうな?ちなみに僕は驚愕の過去を持っており「タクシー運転手」と書いていました。なぜか当時の僕はそう思っていたそうです。現実的というか、夢がないというかと言ってしまうとタクシー会社様に失礼ですが、そんな小学生でした。

まぁ僕のことはどうでもいいですが、プロスポーツ選手には誰もがなれるわけではないです。どうしても身体的限界(身長や速筋や遅筋など天性のもの)や技術で伸ばせるもの、競技人口、年収などのバランスを考えなくてはいけない。

「すべての現実を知った上で自分の身体能力と照らし合わせてどこで勝負をするか決める」。

柿添さんも筑波大学に水泳競技の選手として入学したそうですが、入学後全く自分の力が及ばないことにショックを受け、競技から離れた時期があったようです。どんなに練習しても、どんなに研究しても勝てないシーンはあるというのは、僕も毎日感じていることです。

目の前にきた相談者様がリクルートエージェントさんにすでに登録していたら?インテリジェンスさんに登録していたら?すでに求人票は数十社見ているわけです。選考数というパワーでは絶対にかないません。自分ではできない領域があるというのは事実です。

※余談ですが、今は新卒でタクシー会社選ぶ人も多くなっているといつぞや記事で読みました。結構労務環境しっかりしてて良いらしいです。

稀になるには選択の連続があった。「諦める=明らめる」ということ

では、自分の能力以上のことができなければ、諦めないといけないのか?夢を掴むためには諦めないといけないシーンはあります。諦めるというのは非常にネガティブな印象がありますが、使い方がちょっと違うみたいでした。諦めるというのは、仏教では「明らめる」という意味なのだそうです。

努力して、それでもやっぱりここではないと見極めたら、次の場所=諦めない場所へ行くのは正しい。ただ、大前提として、「今の自分は自分の選択でそこにいることを自覚すること、努力し抜くこと」。

これ無しだとただ「逃げている」だけで、次の選択でも同じ逃げパターンを積み上げるような気がします。僕も最近「僕は僕以上のことはできないんだな」と自分の能力にがっかりすることが多いですが、そこからの改善努力は希薄だったな反省しました。

これは転職する方でもそうで、どんなに頑張っても自分の理想とする仕事に今の会社では行き着かないことはあります。そんな時に転職は選択肢の一つとして有効ですが、その答えに行き着くまでの行動や思考の深さは面接でまさに問われることです。

1.どんな能力(経験値)を持っているの?
2.なんで転職するの?
3.なんでうちなの?

という問いは必ず面接で聞かれます。「シンプルにして究極」。この3つで面接って完了するって思っているんですが、この3つを分解すると、

1.そもそも能力値が自社の基準に合っているのか?
2.今の会社に何を成し遂げたいと思って入って、何が叶わないから転職しようと思ったのか?
3.それを叶えられるのが数多い選択肢の中でなぜうちの会社だと思うのか?

ってことです。そもそも「何を成し遂げたい」の部分が薄い方は多いと思いますし(特に若いうちは仕方ない。僕もそうだったし)、そんなアスリートと一緒にしないでよっていう意見もあるかもしれないですが、ここに近い部分を引き出さないと良い選択はできないかもしれないですね。

今後の日本は親世代がロールモデルにはならない(親のようには生きていけない)社会が来ますし、選択の連続になると思います。今までは目的意識をもっていなくても一歩思考を深くする癖は今日からでもできると思います。

自分をモチベートさせる方法を知ること

柿添さんによるとフィンスイミング日本代表は報酬0円だそうです。海外遠征や大会参加費、練習代、場所探し、ジム、サプリ、食事、マッサージ、ユニフォーム、道具、、、全部自腹だそうです。ざっと費用にすると小型自動車が1台買える金額を毎年投資しているのだそう。

なんの報酬もないのになんで?って思いますが、やっぱり水泳で諦めた自分の夢がひょんなきっかけで知り合ったフィンスイミングで優勝することで再燃したのが、きっかけなようです。強烈な成功体験は人を変えますが、それでもやっぱり競技続けるには上記のようにきつい。では、どうやってモチベーションを維持するのか?コツは大きく3つあるそうです。

1.自分の心の動きを知る

柿添さんの場合はトップ選手の試合を見に行くとか。何をすると気持ちが上がるのか、自分を冷静に分析してみることが重要。

2.意図的にそれを予定に組み込む

モチベーションが下がる前に組み込む。これは期間や頻度は人それぞれのようです。

3.サンクコストを利用する

埋没費用を利用する。いわゆるここまでやったんだからやめられないよっていうもったいない精神をプラスに働かせることだそうです。ただ、もったいないだけでなく、毎日少しでもいいので、行動を改善をすることが大事だそうです。例えば、営業の仕方を少しだけ変えてみる、ダメなら引っ込めるとか。

一般の方ですと柿添さんのような成功体験を得られるシーンは少ないですが、成功体験に大きい小さいはないと思います。「お客様に本当に喜ばれて嬉しい」がモチベートされるポイントなら、それがなぜ起こったのか?どうしたら続けられるのか?を冷静に考えはじめるのが重要かと。

あと、柿添さん曰く、日本代表であっても負け試合は多く、敗北経験のが多いそうです。それでももっと良くしたくて努力する。敗北さえ、モチベートされるポイントなのかもしれませんね。仕事でも1回か2回の挑戦失敗で全部を呪う方もいますが、もう少し視野を広くみたほうがいいかもですね。

努力は夢中に勝てない。頑張るは続かない。

頑張ることってすごく大事ですが、絶対続かないんだそうです。確かに。努力を超えるのは「夢中」。本当に夢中になれる仕事ってなんだろう?僕も最近、夢中になれているかな?ってこの言葉を聞いてはっとしました。

夢中な人は残業なんて関係ないですし、再現なく働き続けますしね。ただ、夢中って探すのがすごく難しい社会でもあるので、悩んだら人に話してみる、行動を少しでもしてみるというのは良いことかなと思います。今悩んでいる人はスタート地点に立てた自分を褒めてあげてください。

柿添さん、小室さんありがとうございました。
皆さんもフィンスイミング日本代表を応援しましょう!

カノープス株式会社 青山

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この記事を書いた人

青山 俊彦のアバター 青山 俊彦 カノープス株式会社 代表取締役

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

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