初任給のはなし

今月から会社の第4クオーターでした。

10月末の決算まで、あと少し。
人材紹介業はたいへんキャッシュフローが悪く、現在進行しているお仕事は超早くても3ヶ月後、大体半年後、いや1年だったり2年後、3年後に利益に還元されていきます。転職という市場で、人の意思決定を左右しているわけですので、利益を月毎の目標に落とし込むのは容易ではありません。
僕の場合は一人仕事ですので、会社経営と自分の生活がニアリーイコール。もしもとなったら広告費、人件費(つまり給料)を一時的に止めれば、会社は潰れません。たぶん。固定費は極限まで下げてるし。
ただ、それですと人として死んでしまいますので、贅沢はせずとも、心身ともに健康を担保しながら生活できる所得は得なければなりません。
1年目。何が起こるかわからなかったですし、各方面、書物で「そもそも自分の生活優先するようでは経営者として失格」的な認識をしていたので役員報酬は止めていましたが、最終クオーター近くになって、今期の最終見込み利益と想定納税額が見えてきましたので、初任給をいただけました。ガチ初任給です。
自分一人でやっている会社で「いただけました」というのも変な話ですが(自分の会社の通帳から自分の個人口座に振り込んでるわけだし)、まさにそんな感覚でした。
会社の予算と生活に必要な報酬がわかれた瞬間。
はっきり言ってサラリーマン時代の半分程度です。普段面談しているご相談者様より低い場合もあります。
嬉しかったか?
嬉しいというより、ホッとしたという感覚でした。
僕は1期目で運よく報酬をもらえましたが、もっと自分に鞭打って内部留保させている経営者もいますし、あえて投資に回す経営者もいます。と考えるとまだ甘えています。
ここ数ヶ月、お金の話は死ぬほど僕を苦しめました。本当にお金勘定は苦手です。
※A先生、本当に本当に助けてくれてありがとう。
苦しかったですが、おかげで経営者が背負うリスクや苦労、感覚もよくわかりました。雇われの時には嬉しかった8月のお盆なども稼働率が下がってしまうとやきもきしましたし、予算をどう使うべきか毎月毎月予算シュミレーションしてはため息をついたり(結局毎月大差ない運用でしたけど)、口座から振り込みをしてはため息をつき、口座に入金されれば喜ぶ…すごく原始的で商売してるなぁという基礎感覚は養われた(かも)しれません。また、雇われという立場がいかに安全で楽かもよくわかりました。
来期からは、もっともっと会社を良くしていかなくてはいけません。目の前のお客様にコミットし、ご相談者の希望を叶え、自分を冷静に保つための生活担保。
まだまだ力をつけなくては。ようやくスタートラインというところです。

カノープス株式会社 青山

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