転職で給料アップは可能?の前に押さえておきたい基本

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転職での給料アップは多くの方にとって重要な関心事です。しかし、給料を決める評価基準や給与のテーブルは会社ごとに異なります。よって、現職の給料から必ず上がるのかというとそうでないケースもあり、単純な話ではありません。本記事では、転職活動時に押さえておきたい給料について解説します。

給料は企業ごとの評価基準で決まる

転職時の給料アップについて考える際、大前提として知っておくべきなのは、企業ごとに給料を決めるための評価基準が異なるという点です。どの企業にも共通したひとつの評価基準があるわけではなく、各社が独自の給与制度を持っています。そのため、現在の給料が転職先でそのままの適用されるわけではなく、あくまで転職先の評価基準やポジションに基づいて決まります。

同じ職種や役職でも企業間で給料の基準が異なることも多いです。また、企業のステージや業績、経営方針によって、給料に対するアプローチは大きく異なります。たとえば、ある企業では年功序列的な給料体系を設定している一方、別の企業では成果主義に基づくボーナスやインセンティブが中心となる場合があります。

そのため、転職を考える際には、転職先企業の評価制度をよく理解し、オファーを受ける前に自分の期待とすり合わせることが重要です。

企業ごとに異なる給料の一例:スタートアップと大手

企業によって給料水準や評価基準は大きく異なります。例えば、大手企業とスタートアップを一例に、それぞれに特徴とメリットを記載します。

大手企業では、評価制度や体系がしっかりと整備されており、役職やポジションに応じた給料水準が明確です。そのため、給料や昇給の見通しが立てやすく、長期的な収入の安定が期待できます。また、業績や昇進に応じた定期的な昇給がある点も、大手企業の大きな魅力です。

一方、スタートアップ企業では、企業の成長段階によって給料水準や評価基準が大きく変動します。アーリーステージの企業では、資金や売上が安定していないため、他社に比べて給与が低く設定されるケースもあります。ただし、その代わりに裁量権が大きく、柔軟な働き方が可能であったりします。レイターステージのスタートアップでは、成長に向けた資金調達が順調であれば、競合他社に対抗するために高額な給料やサインオンボーナスが提示されたり、ストックオプション(SO)など将来的に高いリターンを期待できる報酬体系が用意されていることもあります。

このように、給料や報酬の仕組みは企業規模や成長ステージにより大きく異なり、転職の際には自分のキャリアパスやリスク許容度に応じて、どのタイプの企業が自分に適しているかを見極めることが重要です。

状況により転職で大幅アップも可能

転職によって大幅な給料アップが実現することもあります。例えば上記のようにスタートアップで経験を積んだ方が大手に移動したり、よりレイターステージの企業に転職するケース。特に、SaaS業界では、特定の技術や営業スキルを持った人材が不足しているため、同業界でスキルを積んだ実力者には正当に高いオファーが提示されることがあります。

しかし、逆に給料アップが必ずしも保証されるわけではありません。転職先の企業の財務状況や、評価基準が異なるため、場合によっては給料がダウンすることも考えられます。

転職によって大幅な給料アップが実現することも稀にありますが、これは業界や職種、個々のスキルセットに大きく依存するため、必ずしも全員に当てはまるわけではありません。アップ額はどれくらいが適切なのかなどエージェントに相談するなどしてみても良いでしょう。

転職時に注意すべき給料確認のポイント

転職で給料アップを実現するためには、交渉の際にいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。まず、現職と転職先での給料の支払い形態に違いがある場合、注意が必要です。例えば、現職では月給+賞与の形で給料が支払われているが、転職先では年俸制や固定給の形で支払われる場合、年収は高く見えても月々の手取りが減ることがあります。転職前に月額ベースでの収入をしっかり確認し、自分の生活水準を維持できるかを検討しましょう。

また、転職時には、初年度の給料に加えて、今後の昇給の見通しや評価基準を事前に確認することも大切です。たとえすぐに大幅なアップが難しい場合でも、2年目や3年目にどのような基準で昇給が行われるのかを理解しておくことで、長期的な収入の安定性を見込むことができます。

さらに、転職先企業によっては、ストックオプションやサインオンボーナスといった追加報酬が用意されることもあります。また、選ぶ企業で得られる経験や裁量、働き方など給料以外の要素も重要です。最終的には給与だけでなくトータルで何を重視していくのか総合評価が必要です。

まとめ

転職による給料アップの可能性は、企業ごとの評価基準や現職の給与水準に大きく左右されます。企業のステージや支払い方法、給料の規定を確認しながら、自身の給料を含めた企業選びの軸をしっかりと決め、慎重な判断をしましょう。自分のいまの給料が一般的にどんな基準なのか?気をつけるべき点は何かわからなくなったらエージェントに相談してみるのも良いでしょう。

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青山 俊彦

青山 俊彦カノープス株式会社 代表取締役

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

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