複数社の内定が出た時に使ってみてほしい10の軸

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複数社から内定をもらうのは転職活動の成功を示す嬉しい状況ですが、その中からどの企業を選ぶべきか迷うこともあるでしょう。この記事では、転職先を選ぶ際に使える10の評価軸をご紹介します。これらの軸を基に各社をスコアリングすることで、自分にとって最も理想的な選択がしやすくなります。ぜひ参考にしてください。

評価軸1: WILLは実現しそうか?

「WILL」は、自分がやりたいことや実現したい目標を意味します。この軸では、その企業で自分の夢や希望がどの程度叶えられそうかを評価します。

  • 考慮ポイント例:
  • 業務内容が自分のキャリア目標ややりたいことに合致しているか?
  • 会社の成長戦略やビジョンが、自分が成し遂げたいことと一致しているか?
  • 新規事業やプロジェクトへの参加など将来成し遂げたいことに挑戦できる機会があるか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 自分の目標と企業の方向性が完全に一致している。
  • 5点: 目標実現の可能性はあるが、確信が持てない。
  • 0点: 自分の目標と企業の方向性が大きく異なる。

評価軸2: CANは活かせそうか?

「CAN」は、自分の能力やスキルをその企業で活かせるかを示します。この軸では、自分の強みが企業にどの程度マッチしているかを見極めます。

  • 考慮ポイント例:
  • 自分の専門性や過去の実績が企業のニーズに合致しているか?
  • スキルを活かす場がありそうか?
  • 自分のスキルをさらに伸ばせる環境か?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 自分のスキルが十分に活用される環境がある。
  • 5点: 一部のスキルは活かせるが、全体的にマッチしない部分もある。
  • 0点: 現状のスキルを活かす場がほとんどない。

評価軸3: MUSTに応えられるか?

「MUST」とは、企業から求められる期待値で、上記「CAN」と深く結びついています。この軸では、企業が求めるスキルや役割と、自分の能力とのギャップを確認します。

  • 考慮ポイント例:
  • 企業が自分に期待する目標が明確であり、それに応えられるスキルや経験があるか?
  • 面接や選考過程で感じた企業の期待に自信を持って応えられるか?
  • 求められる成果指標(KPI)が現実的か?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 求められる役割に対して応えられる十分な自信がある。
  • 5点: 一部不安があるが、可能性は感じる。
  • 0点: 要求に応えられる自信がない。

評価軸4: ポジションは希望にかなっているか?

自分が希望する役職や責任範囲を評価します。ポジションにこだわらない方でも、自身の希望に反して役職を期待されるケースもありますので、ご自身の望む立場、役職にあっているかを確認しましょう。

  • 考慮ポイント例:
  • 企業が提示するポジションが、自身の希望や現状のキャリアステージに合致しているか?
  • 求めている役職やリーダーシップを発揮する機会があるか?
  • 上司や部下の構成、組織規模が希望通りか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 希望の役職や責任範囲が完全に一致している。
  • 5点: 部分的には満たされているが、一部不足している。
  • 0点: 希望に全く合致しない。

評価軸5: カルチャーフィットしそうか?

企業の文化や価値観が自分に合っているかを評価する軸です。カルチャーフィットは、長期的な働きやすさや満足度に大きく影響します。

  • 考慮ポイント例:
  • 面接や選考過程で感じた社内の雰囲気は自分にとって心地よいものか?
  • 経営陣や同僚の価値観やコミュニケーションスタイルが自分と合っているか?
  • チームの働き方(フラットな組織、階層型の組織など)が自分の好みにマッチしているか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 自分の価値観や働き方と完全に一致している。
  • 5点: ある程度合っているが、一部に違和感を覚える。
  • 0点: 働きづらさを予感させる文化である。

評価軸6: ミッション・ビジョンへの共感

企業の掲げるミッションやビジョンが、自分の価値観や人生の目標と一致しているかを評価します。

  • 考慮ポイント例:
  • 企業が掲げる長期的な目標や使命感に共感できるか?
  • 自分がそのビジョンの実現に関わる意義を感じられるか?
  • ミッションやビジョンが具体的で、実現可能性を感じられるものか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 強い共感を感じ、自分もその目標達成に貢献したいと思える。
  • 5点: 一部共感できるが、深い感動や関心を覚えるわけではない。
  • 0点: 共感や意義を感じない。

評価軸7: プロダクトへの共感

その企業が提供する製品やサービスにどれだけ魅力や意義を感じられるかを評価します。

  • 考慮ポイント例:
  • 顧客や社会に対するプロダクトやサービスの貢献をイメージできる。
  • そのプロダクトの競合優位性や課題点を含めて、自分が担当したいと思えるか?
  • 自分自身がそのプロダクトを使いたい、または誰かに勧めたいと思えるか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: プロダクトに心から共感し、価値を感じられる。
  • 5点: 一部魅力を感じるが、自分の価値観とは少し距離がある。
  • 0点: 魅力や共感をほとんど感じない。

評価軸8: キャリアパスの可能性

その企業での経験が、自分の将来のキャリア目標に繋がるかを評価します。

  • 考慮ポイント例:
  • 転職後の職務が、将来のキャリアゴールに役立つスキルや経験を提供するか?
  • 組織内でのキャリアアップの道筋が明確に描けるか?
  • 他企業への転職を見据えた際に、市場価値が向上する経験を積めそうか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 希望のキャリアパスが明確に描ける環境がある。
  • 5点: 一部可能性はあるが、道筋が不透明な部分がある。
  • 0点: 自分のキャリアに役立つ環境ではない。

評価軸9: サラリーは満足できるか?

給与や報酬条件が、自分の希望や市場価値に合致しているかを評価します。

  • 考慮ポイント例:
  • 基本給やインセンティブ、ボーナスなど総合的に納得できる金額か?
  • 報酬が市場水準と比較して適正か?
  • 昇給や報酬評価制度が明確で、納得感を持てる仕組みになっているか?

スコア付けの基準:
10点: 希望通りの報酬条件で納得できる。
5点: 概ね満足できるが、若干の不満がある。
0点: 希望する報酬に届かず、納得できない。

評価軸10: 働き方はどうか?

自分が望む働き方が実現できる環境かを評価します。

  • 考慮ポイント例:
  • リモートワークやフレックス制度など、自分が望む働き方が可能か?
  • 残業や労働時間が、自分のライフスタイルに合っているか?
  • ワークライフバランスを実現できる制度や雰囲気があるか?
  • スコア付けの基準:
  • 10点: 希望する働き方が完全に実現できる環境が整っている。
  • 5点: ある程度対応可能だが、制約がある。
  • 0点: 自分の働き方の希望と大きく異なる。

スプレッドシート例

上記を以下のようにお手元のスプレッドシートでまとめて総合特典をつけてみるとわかりやすくなります。選考過程でこれらに対する見方や重みのつけかたは変わることもありますので、選考前と選考中、選考後でスコアリングし直してみるとさらに良いと思います。

まとめ

複数の内定先を選ぶ際に迷ったら、この10の評価軸を活用して比較することで、自分に合った企業を選びやすくなります。それぞれの軸をスコアリングし、総合的な判断を行うことで、理想的なキャリア選択に役立ててください。

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青山 俊彦

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

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