「入社間もないけどもう転職したい!」早期転職は採用担当にどう見られるのか?

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入社して間もないのに「もう転職したい」と感じることは、案外珍しいことではありません。カルチャーが合わない、上司との相性が悪い、面接で聞いていた内容と実際の仕事内容が異なる、あまりあってはならない話ですが、待遇や給与が話と違うなど理由は様々。しかし、在籍期間の短い早期転職は、採用担当にどう見られるのでしょうか?この記事では、早期転職が与える印象と、転職を決断する際に考慮すべきポイント、そして具体的な対策について解説します。

早期転職のリスク:採用担当にどう見られるのか?

まず、早期転職は一般的にネガティブに捉えられがちです。採用担当者の視点では、短期間での退職者は「再度辞めてしまう可能性が高い人物」と、安定感に欠ける印象を与えがちです。成長スピードが早く人材の流入サイクルが活発な業界であったとしても、入り口部分の選考では、願わくば長期間働いてもらいたいと考える企業が多く、早期の転職は他にも「適応力の低さ」や「不満体質」といった懸念を抱かせる可能性があります。

もちろん、早期転職には様々な理由がありますが、それをどう伝えるかが重要です。会社の経営状況や組織変更など避けられない理由であれば理解されやすいですが、「カルチャーが合わなかった」「上司との相性が悪かった」といった個人的な理由だけでは、転職活動の際に不利に働くことが多いです。採用担当者にとっての疑問は、「なぜその環境に適応する努力をしなかったのか」「なぜ事前に確認できなかったのか」という点に集約されます。

入社間もなく転職を決断する前に考えるべきこと

「もう辞めたい」と感じたとき、まず考えるべきことは、今すぐ転職すべきか、それとも少し残って頑張るかという判断です。短期間で転職をすることが必ずしも悪いわけではありませんが、繰り返されるとキャリアに傷がつく可能性があるため、慎重に行動する必要があります。

例えば、入社して3ヶ月や半年しか経っていない段階で転職を決断すると、以下のリスクがあります。

  • 職務遂行能力が評価されない:
    短期間では、在籍会社での職務遂行能力や実績を判断することができないため、戦力として評価してもらえないリスクがあります。
  • 早期退職者のレッテル
    繰り返しになりますが、短期間での転職は「すぐに辞める人」「適応力のない人」というレッテルを貼られるリスクがあります。これが続くと、転職活動そのものが難航する可能性があります。

そこで重要なのは、今の環境で何か改善できる余地があるかを冷静に考えることです。例えば、上司や同僚としっかりコミュニケーションを取る、業務内容の改善を提案するなど、状況を変えるために自分ができることがまだ残っているかを検討してみましょう。それでも解決できない場合や、心身に影響を及ぼすような劣悪な環境やカルチャーであれば、早期退職もやむを得ない選択となるでしょう。

早期転職を成功させるための理論武装

短期間の在籍後に転職活動を行う場合、しっかりとした理論武装が求められます。なぜ早期に転職を決断したのかを論理的に説明できるように準備しましょう。面接では必ずその理由を問われるため、単に「合わなかった」だけでは不満体質を疑われるだけです。不満だった点をただ伝えるだけではなく、その具体的な状況や自分の努力をしっかり伝える必要があります。

例えば、転職先の面接で質問されそうなポイントには以下のようなものがあります。

  • 環境にどう適応しようと努力したのか?
    自分が今の会社でどのように状況改善に努めたか、その結果なぜそれが難しかったのかを説明します。
  • 次の会社では何を求めているのか?
    具体的にどのような仕事環境や業務内容を求めているのかを明確に伝える必要があります。採用担当者は、あなたが再び早期退職しないかどうかを判断するため、このような質問をしてきます。

これらの質問に答えられるよう、準備し、早期転職の理由をポジティブに変換できるようにしましょう。

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新しい転職先でのミスマッチを避けるための対策

早期退職を繰り返さないためには、次の転職先でミスマッチを避けることが重要です。そのために、以下の点に注意しましょう。

  • 入念な企業リサーチ
    面接で聞いた情報だけに頼らず、企業の評判や働く環境について第三者の意見も取り入れながらリサーチすることが重要です。SNSや口コミサイトを活用するのも一つの方法です。
  • 自分の価値観と会社のカルチャーの一致を確認
    面接の場で積極的に質問をし、会社のカルチャーや価値観が自分に合っているかを見極めることが大切です。カルチャーフィットの確認は、長く働き続けるために重要なポイントです。

また、エージェントのサポートを受ける場合も、自分の希望や不安をしっかり伝え、適切なアドバイスをもらうことが必要です。

まとめ

早期転職は採用担当者に慎重に見られがちですが、適切な準備と理由付けがあれば、成功する可能性は十分にあります。まずは、自分の転職理由をしっかりと整理し、ポジティブに伝えることが重要です。また、今の会社で解決できる問題がないかをまず検討し、それでも転職が最善の選択肢であれば、しっかりとした理論武装と企業リサーチを行いましょう。次の転職先では、ミスマッチを防ぐために企業カルチャーや働き方に対するリサーチを怠らず、より良い職場選びを心がけてください。

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青山 俊彦

青山 俊彦カノープス株式会社 代表取締役

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

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