SaaS企業の面接官は、あなたの実績が自社で再現できるかどうかを重視していますので、現職や過去在籍会社での実績をどのように伝えるかはとても重要なポイントとなります。本記事では、SaaS企業の面接における実績の伝え方について、STAR法を活用した具体的な事例を交えて解説します。一例としてカスタマーサクセスのポジションを受けている方に向けての、良い&悪い事例も紹介します。
SaaS企業の面接で重視されるポイント
SaaS企業の面接では、応募者の実績が自社でどの程度再現可能かを評価します。そのため、具体的な成果をどのように達成したか、再現性のある形で伝えることが重要です。面接官は、あなたが入社後にどのように活躍できるかをイメージしたいのです。このため、過去の経験や実績を具体的な数字や事例で示し、自分の強みを明確に伝えることが求められます。
実績の再現性をアピールするための準備
実績を効果的に伝えるためには、事前の準備が欠かせません。まずは、過去の具体的な実績をリストアップし、次の要素を含めて整理しましょう。
- ・状況分析:その時の状況はどうだったか
- ・課題特定:何が問題だったのか
- ・施策提案:どのような解決策を提案したのか
- ・解決までの苦労:どのような困難があったのか
- ・成功の定量数字:結果をどのように測定したか
これらの要素を整理することで、面接官に具体的かつ再現性のある実績を伝えることができます。
STAR法で成果を具体的に伝える方法
成果を効果的に伝えるためには、STAR法(Situation, Task, Action, Result)を活用することが有効です。以下の手順で具体的な実績を整理し、伝えましょう。
- ・Situation(状況):その時の状況や背景を説明します。
- ・Task(課題):直面していた課題や問題を明確にします。
- ・Action(行動):具体的にどのような行動を取ったかを詳しく説明します。
- ・Result(結果):その行動の結果として得られた成果を具体的な数字で示します。
このフレームワークを使うことで、実績を明確かつ再現性のある形で伝えることができます。また、STAR法は業界経験問わず使用することができるわかりやすいフレームワークです。
カスタマーサクセス面接における悪い事例の伝え方
カスタマーサクセスの方が、STAR法を用いずに過去事例を伝えた時の悪い例を記載してみます。
悪い事例:
- ・Situation:前職で顧客サポート業務に従事。
- ・Task:顧客からの問い合わせが多かった。
- ・Action:一生懸命対応した。
- ・Result:顧客満足度が上がった。
この事例では具体性が欠けており、感覚的で何をどう頑張ったのかわからず、面接官に再現性を感じさせることができません。改善方法としては、具体的な数字や事例を交えて伝えることが重要です。
改善例:カスタマーサクセス面接における良い事例の伝え方
一方、STAR法を用いて過去事例を伝えると同じ内容でも以下のように大きく改善されます。
改善例:
- ・Situation:前職で顧客サポート業務に従事し、新規システム導入後の顧客からの問い合わせが急増。
- ・Task:顧客の満足度を維持しながら、問い合わせ対応の効率化が求められた。
- ・Action:FAQの整備と自動返信システムの導入を提案し、実施。
- ・Result:問い合わせ対応時間が平均30%短縮され、顧客満足度調査で満足度が20%向上。
このように具体的な行動と成果を示すことで、面接官に再現性のある実績を伝えることができます。
まとめ
SaaS企業の面接では、実績を具体的かつ再現性のある形で伝えることが重要です。過去の経験をSTAR法で整理し、状況分析、課題特定、施策提案、解決までの苦労、成功の定量数字を交えて伝える準備をしましょう。未経験者でも具体的な行動と成果を示すことで、面接官に効果的にアピールすることができます。
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