優しさが全てではない。30代後半マネジメントの悩み。

会社のブログ更新をかなりサボってしまいました。近況ですが、仕事については10月の期末を前に、業績がほぼほぼ見えてきており、今期もなんとかなりそうな感じです。来期以降は全く予想がつきませんが、10年走り切ったんだぞと多少格好はつけられそうです。

 

本当に多くの方々に支えられてきたなと感じます。以前友人に「10周年パーティでもやれば?」と言われたような気もするのですが、そんなことをするキャラでもないので、個別にこれまでお世話になった方々にお礼の連絡ができればと思っています。その際はよろしくお願いします。

 

その一環として、最近は過去転職をお手伝いさせていただいた方々にお礼の気持ちを伝えるのと近況を伺うため、お食事などご一緒させていただいています。

 

元気に頑張ってる方、悩まれている方、いろんな状況の方がおられますが、お話ししませんかと投げかけてお付き合いいただける方が多いのはありがたいことです。

 

先日も、とあるSaaSベンダーのISリーダーとして活躍する30代後半の男性を食事をしました。直近でもやりとりはしていたのですが、その際に少し悩んでいるのかなと感じる節があったからです。

 

所属する会社は短期間で従業員が倍近くになるほど成長しています。比較的若手が多い組織の中で、マネジメント経験や組織立ち上げの経験がある彼のキャリアは貴重です。転職活動を支援した際は、内定を複数社獲得され、どこからも入社を切望されていました。

 

その中で選んだ現職で何があったのか?「ちょっと悩んでる?」と聞くと彼は話してくれました。

 

「会社には不満がなく、本当に良い人が集まっているんです。成長企業だからこその意思決定の変化や不確定要素は多いけど、働く人が本当にいい人ばかりで優秀。ただ、自分がみているチームの成果がなかなか突き抜けないんです。目標クリアしているけど、突き抜けない。多分自分のチームだけが突き抜けていない。個々の自主性を引き出せるように意識してマネジメントをしていたのですが、3期目になってあまり改善せず、、、これはもう自分のせいだなと思うようになってて、、」

 

サービスや会社や人への不満が原因ではなさそうです。彼は続けて言いました。

 

「よく考えると前職も前々職も同じような悩みを抱えることがあって、転職のきっかけになっていた気がするんです。こういうことをきっかけに会社や組織やサービスに理由を転嫁したりとか。でも今回はそれができないので悩んでるんですよね」

 

純粋なマネジメントに対する悩み。正しく悩んでいるんだろうなと感じました。上司に相談などしているのと問いかけると、「自分も年が上のほうななので少し構えてしまっていましたが、もうそれもやめました。いまは素直に相談しています」と答えてくれたので一安心。

 

SaaSベンダーでの直接勤務経験がない自分としては気の利いた話はできませんが、ひとつマネジメントで後悔をしているエピソードを伝えました。

 

私も昔、チームを任されていたことはあります。性格的にメンバーに強い言葉をかけたりすることができず、上司にはその点を毎回指摘されていました。メンバー目線から視座を上げられないままで、マネジメントスタンスは曖昧。結果的にチームメンバーは成績を上げられず、会社を去ることになってしまったのですが、あの時一歩踏み出していればメンバーに気付きが与えられたのではないか?辞める必要はなかったのでは?と今でも思い出すことがあります。

 

このように私は正直、マネジメント経験については後悔しかなく、語れる経験はないのですが、会社が求める成果とスピード、本人の成長を考えた時に、優しさや曖昧さが裏目に出ることがあることだってあります。優しく思いやりがある彼だからこそ、部下に言い切れないことはあるのではないかとそんな話をしました。

 

響いたのかわかりませんが、気持ちが楽になったとの言葉もあったのでよかったです。

 

正しく悩んでいるし、きっと良くなると思います。ますます頑張ってほしいですね。

 

※photo at kamogawa

 

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