マネージャーからメンバーへ。29歳の決意

上司や同僚、扱うサービス、仕事の仕方やルール、社内の文化、サラリーや評価制度などなど。転職前後で変わるものは想像以上に多いです。

 

様々な変化を体験する転職。楽もあれば苦もあります。特に苦しい期間を乗り越えるには「自分はこれを成し遂げたい、手に入れたいから転職するのだ」という大義が必要です。

 

先日、転職をお手伝いした29歳の男性にインタビューしました。入社5ヶ月目。前職から変化の多い転職をされていたので少し心配もしていました。

 

彼は入社からこれまでの経緯を話してくれました。

 

前職は従業員も少ないベンチャー。大学卒業後入社した会社を間も無く辞め、会社設立時から参加。仕事を続けるうちに営業マネージャーに昇格。そのまま続けていれば地位は確か、、、なように思えました。

 

そんな彼が転職をしようと思ったのは、今の自分の力に疑問を感じていたからでした。

 

「僕はマネージャーではありますが、創業メンバーが次々辞めていく中で自然と上に上がっただけなんです。もちろん仕事は全力でやってきたつもりですけど、マネージャーになってからもやもや感がずっと消えないんです。自信がないのに部下がいる状況。自分がやっていることが正しいかわからないのに、指示をしなくてはならない。しかも自分が言うことが全部営業部の方針になってしまうんです。このままではいけない気がして」

 

最初の面談で吐露されたのがこんな悩みでした。20代前半という若い頃から手探りながらも営業組織を牽引してきた経験は素晴らしい。一方で抱えるその悩みにも腹落ち感がありました。

 

自分の経験、これまでの判断が正しかったのか?正しいマネジメントとは何なのかを体系的に習得したいという目的の転職活動。どんなところがいいのだろうと悩みましたが、営業組織の仕組みがしっかりしていて、かつマネジメントなどへのプロモーションのスピードも速い会社。加えてオンラインセールスメインだった彼の業務スキルを活かせる企業をいくつか提案。その中で彼は1社だけ選択し応募しました。

 

果たして彼は業界シェアも高いバーティカルSaaSベンダーに入社し、インサイドセールスとして新たなキャリアをスタートしました。マネージャーとしての職位はなくなりメンバーでの再出発。

 

若手の抜擢も多い風土が影響しているのか、転職先企業は同僚も上司も年下が多めの環境。大きな変化があることは理解していたそうですが、最初はかなり戸惑ったそうです。

 

「正直打ちのめされました。自分がこんなにできないなんて。年下のみんな、頭の回転も早いし、思考も僕の数段深い。もっと早く転職すれば良かったかな、、って痛感しています」

 

続けて

 

「でもみんな年上の僕にも遠慮せずフィードバックをくれるし、内容に納得感がある。マネジメントされる側になって毎日が学びと刺激だらけです。今は正直余裕ないですけど、絶対にみんなと並びたいし、上に行きたいと思っています。これからです。ちなみに目標は全部達成してるので安心してください。絶対やりますので!」

 

と笑顔で語ってくれました。

 

お話をしながら、自分が30歳の時に全くの異業種から人材業界に転身した頃を思い出しました。

 

大学時代までサッカーに没頭したスポーツマン。いつもポジティブで折れない。でもちょっと不器用。彼が同社のエースになることを祈ってエールを送りました。

 

頑張れE君。大義を持って転職した君ならきっとうまくいくよ。

 

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