SaaS業界におけるフィールドセールスとインサイドセールスの関係性

fieldsales-001

フィールドセールスとインサイドセールスは、SaaS業界において顧客開拓に重要な役割を果たしています。この記事では、フィールドセールスとインサイドセールスの関係性、役割の違い、そして効果的な協力方法について詳しく解説します。SaaS業界での成功には、これら二つの営業スタイルの連携が欠かせません。本記事を通じて、そのポイントを学びましょう。

インサイドセールスの役割と特徴

SaaS業界のインサイドセールスは、電話、メール、ビデオ会議などのオンラインツールを活用して、リードへの初期接触、ニーズのヒアリング/情報収集、見込みの高いリードに対する商談のアポイントメント設定、リードの育成を担当し、フィールドセールスへ商談機会をパスする役割を果たします。

会社によってはデジタルツールを駆使して効率的に顧客にアプローチする仕組みを整えている場合もあります。例えば、マーケティングオートメーションツールを活用して商談設定に至らなかったリードに対して定期的な連絡をし、その後のフォローアップやデモの実施機会を創出することもできます。

フィールドセールスの役割と特徴

SaaS業界のフィールドセールスは、顧客との直接コミュニケーションを通じて深い信頼関係を築き、受注獲得を目指す役割です。

具体的には、フィールドセールスはインサイドセールスが設定した商談アポイントメントに基づいて顧客と対面し、顧客の具体的な課題やニーズをヒアリングし、それ応じた対応案をまとめ、最終的な契約を獲得します。顧客の規模や課題の大きさ、予算などによって獲得までにかかる時間や提案回数は異なってきます。

インサイドセールスとフィールドセールスの連携

インサイドセールスとフィールドセールスの効果的な連携は、SaaS業界での顧客開拓の鍵です。上述のとおりインサイドセールスがリードを育成し、商談の機会を創出した後、フィールドセールスがそのリードを引き継ぎ、具体的な商談に進めるのが理想的です。

連携時に重要なのは、情報の共有とコミュニケーションの徹底です。例えば、インサイドセールスが顧客のニーズをヒアリングし、その情報をフィールドセールスに共有することで、より精度の高い提案が可能となります。具体的な連携方法としては、以下のような手段が効果的です:

  • 定期ミーティング:インサイドセールスとフィールドセールスが定期的にミーティングを行い、リードの状況や顧客のフィードバックを共有します。
  • 共有ツールの活用:CRMシステムやコラボレーションツールを活用し、リード情報や商談状況をリアルタイムで共有します。
  • 情報の一貫性:顧客に提供する情報やメッセージが一貫していることを確認し、チーム間でのズレを防ぎます。

連携における共通の問題点と解決策

インサイドセールスとフィールドセールスの連携には、いくつかの共通の問題点が存在します。これらの問題点を解決することで、よりスムーズな連携が実現します。

  • 情報の共有不足:インサイドセールスが収集したリード情報がフィールドセールスに適切に伝わらない場合、商談の進行が滞ることがあります。この問題を解決するためには、CRMシステムを活用し、リード情報をリアルタイムで共有することが重要です。
  • 目標数値の優先:例えば、インサイドセールスには商談化数、フィールドセールスには受注数などのKPIがあります。お互いが自分の目標達成を優先すると、本来の受注数の減少に繋がることがあります。定期的に商談レベルに必要な情報を共有するなどコミュニケーションのズレを防ぎます。
  • 役割の不明確さ:インサイドセールスとフィールドセールスの役割分担が曖昧だと、責任の所在が不明確になりがちです。役割分担を明確にし、各自の責任を明確にすることで、この問題を解決できます。

まとめ

この記事では、SaaS業界におけるインサイドセールスとフィールドセールスの関係性と役割の違い、効果的な協力方法、そして連携における共通の問題点とその解決策について解説しました。インサイドセールスは商談創出を、フィールドセールスは受注獲得を担当し、両者の連携が顧客開拓の成功につながります。地続きにつながる仕事だからこそ、お互いが信頼合える関係づくりが重要です。

合わせて読みたい
インサイドセールスにおけるKPI設定の重要性と効果的な活用方法を理解しよう!

青山 俊彦

青山 俊彦カノープス株式会社 代表取締役

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

関連記事