SaaS業界でよく聞く「Ops」って何?その役割とキャリアパスを解説

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SaaS業界でよく耳にする「Ops(オペレーションズ)」。組織の運営や業務の最適化を指す重要な役割です。この記事では、Opsの基本的な定義から、各部門ごとの具体的な役割と、それぞれのOps部門でのキャリアパスについて詳しく解説します。SaaSビジネスの成功に欠かせないOpsの役割を理解し、キャリアの目標のひとつとして捉えていただければと思います。

Opsの基本的な定義と重要性

Opsは「Operations」の略であり、企業の運営や業務の最適化を指します。SaaS業界では、Opsは各部門の業務プロセスを効率化し、リソースの最適配分や目標達成をサポートする役割を果たします。Opsの重要性は、業務のスムーズな進行と質の高いサービス提供に直結し、顧客満足度や収益の向上につながります。

  • 業務プロセスの改善と効率化
  • プロセスの標準化
  • ツールや技術の導入
  • データ駆動型の意思決定
  • 部門間のコミュニケーションと協力の促進

上記が主な業務の大枠の内容となります。

セールスオペレーション(Sales Ops)について

Sales Opsは、営業部門の効率化とパフォーマンス向上を支援します。主な業務内容は以下の通りです。

  • 営業プロセスの最適化
  • ・データ分析による営業戦略の策定
  • ・CRMシステムの管理
  • ・営業トレーニングの実施
  • ・営業予測の精度向上
  • ・営業プロセスの自動化と効率化

Sales Opsが機能することにより、営業チームはターゲット顧客に効果的にアプローチし、売上の最大化を図ることができます。戦略に長けたSales Opsキャリアパスとしては、事業開発や事業企画、先にはCRO、COOなどの可能性があります。

マーケティングオペレーション(Mkg Ops)について

Marketing Opsは、マーケティング活動の効率化と効果測定を担当します。主な業務内容は以下の通りです。

  • マーケティングキャンペーンの計画と実施
  • ・マーケティングオートメーションツールの管理
  • ・データ分析によるキャンペーン効果の測定
  • ・予算管理
  • ・マーケティング戦略の全体像の把握
  • ・ターゲット市場のトレンド分析

Marketing Opsが機能することにより、マーケティング部門はリードジェネレーションの効率を高め、ROIを最大化することができます。マーケティング領域に長けたMarketing Opsのキャリアパスには事業企画やそしてCMOなどの可能性があります。

カスタマーサクセスオペレーション(CS Ops)について

Customer Success Opsは、カスタマーサクセスチームの業務を効率化し、顧客満足度と顧客維持率の向上を目指します。具体的な業務内容は以下の通りです。

  • ・顧客データの管理と分析
  • ・顧客フィードバックの収集と対応
  • ・カスタマーサポートのプロセス改善
  • ・顧客エンゲージメント戦略の策定
  • ・オンボーディングの支援
  • ・定期的なチェックインのプロセス構築

Customer Success Opsは、顧客のライフサイクル全体を通じて、継続的なサポートとエンゲージメントを提供します。顧客課題とサービスに精通したCustomer Success Opsキャリアパスとしては、マーケティング、PdMやPMM、最終的にはVP of Customer Success、COOなどの可能性があります。

デブオプス(DevOps)の役割とキャリアパス

DevOpsは、ソフトウェア開発(Development)と運用(Operations)の統合を指し、開発チームと運用チームの連携を強化します。具体的な業務内容は以下の通りです。

  • ・継続的インテグレーションとデリバリー(CI/CD)
  • ・インフラのコード化(IaC)
  • ・モニタリングとログ管理
  • ・リリース管理
  • ・継続的なフィードバックループの構築
  • ・インフラの自動化
  • ・スケーラブルなシステムの設計

DevOpsの導入により、ソフトウェアのリリース速度と品質が向上し、運用効率が大幅に改善されます。そのキャリアパスとしては、DevOpsマネージャー、PdMやPMM、そしてCTOなどの可能性があります。

Opsに必要なスキルや持っておくと便利なスキル

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Ops職には、専門知識と技術的スキルに加え、業務効率化や各部門との協働を進めるための総合的なスキルセットが必要です。以下に、Ops職として持っておくと効果的なスキルや知識をいくつか紹介します。

1. データ分析力とCRM/SFAツールの活用スキル

Ops業務では、データを駆使してプロセスの改善や意思決定を行う場面が多くあります。SalesforceなどのCRM(顧客関係管理)や、SFA(営業支援システム)などのツールを活用し、売上や顧客行動データを分析することで、より正確なインサイトを得られるようになります。具体的には以下の点が重要です。

  • データの収集と分析:データの集計や視覚化、トレンド分析を行い、業務改善や戦略立案に役立てる。
  • CRM/SFAツールの操作スキル:顧客データや営業プロセスを最適化するためのツールに習熟し、リードジェネレーションやクロスセルの機会を最大化する。
2. クロスファンクショナルスキル

Opsは各部門との橋渡し役として機能するため、異なる専門分野や部門と円滑に協力するための「クロスファンクショナルスキル」が欠かせません。これにより、部門を超えた協力体制を構築し、組織全体としての生産性を向上させます。

  • 部門ごとの業務理解:Sales Opsなら営業、Marketing Opsならマーケティングといった各部門の業務内容や目標を理解し、それぞれに応じたサポートができる。
  • ビジネス全体の視点を持つ:業務を進める際に、企業全体の目標や長期的な方向性を意識し、プロジェクトの進行をサポートする。
3. 効果的なコミュニケーションスキル

Opsは複数のチームや部門と協働するため、効果的なコミュニケーションスキルも重要です。技術的な内容を非技術的なメンバーに分かりやすく伝えるスキルや、関係者間で合意を形成する力が求められます。

  • 透明性のある情報共有:関係者に対し、状況や意図を理解してもらうための説明や情報共有を行うことで、合意形成を円滑にする。
  • フィードバックの受け入れと提供:部門間の連携を深めるため、フィードバックを受け入れやすい体制を整え、また相手に理解してもらいやすい形でのフィードバック提供が必要。
4. プロジェクトマネジメントスキル

Opsは、プロジェクトをスムーズに進めるためのプロジェクトマネジメントスキルも必須です。具体的には、進行管理やリソース配分、問題解決などのスキルが含まれます。適切なマネジメントが行われることで、Opsが関わるプロジェクトが計画通りに進行しやすくなります。

  • タスク管理と優先順位付け:限られた時間やリソースの中で、どのタスクを優先するべきかを判断し、効率的に業務を進める。
  • リスク管理:プロジェクトに潜むリスクや課題を早期に発見し、対策を講じることで、スムーズな進行をサポートする。

まとめ

この記事では、SaaS業界における「Ops」の基本的な定義と重要性について解説しました。また、Sales Ops、Marketing Ops、Customer Success Ops、DevOpsといった主要なOps部門の役割と具体的な業務内容、そしてそれぞれのキャリアパスについても詳しく説明しました。Opsの各部門は、それぞれの専門領域で業務の効率化と最適化を図り、企業全体の成功に寄与しています。また、Opsに必要なスキルとして、データ分析力やプロジェクトマネジメントスキル、効果的なコミュニケーションスキルなどが挙げられます。

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青山 俊彦

青山 俊彦カノープス株式会社 代表取締役

SaaSビズサイド(セールスやカスタマーサクセス、インサイドセールス、マーケ、企画領域)の転職支援が得意な人材エージェントです。採用や転職についてお気軽にご相談を!趣味は釣り。長野県安曇野市出身。

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